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2005 年度 実績報告書

知的な非線形ロバスト制御による自律型エアロロボットの超低空飛行に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16700176
研究機関京都大学

研究代表者

中西 弘明  京都大学, 工学研究科, 助手 (50283635)

キーワード飛行ロボット / インテリジェントシステム / 非線形ロバスト制御 / 非線形ロバスト適応制御 / 低空飛行 / 三次元地形計測
研究概要

本研究では自律型エアロロボットが数十cm〜数mの超低空を正確かつ安定に飛行するための制御技術に関する研究開発を行うことを目的とした.超低空飛行の実施には地面の形状,傾斜を正確に測定するシステムが不可欠である.このためにエアロロボットに小型レーザスキャナを搭載し,センシング情報をGPS-INS複合航法システムと複合することにより,地面の3次元形状測定システムの構築を行った.また,半導体ジャイロ・加速度計・磁気方位センサ・単独測位用GPSからなるGPS-INS複合航法システムを開発し,従来の複合航法システムと比較を行った結果,測定精度はほぼ同じ精度であるが小型・軽量化・低コスト化が可能であることを示した.さらに,飛行制御については環境の変化を認識し動的に補正を行う適応機構に関する研究を実施した.特に,複数の適応モジュールからなる飛行制御系では,学習過程の安定性を考慮した強化学習アルゴリズムを提案し,飛行制御実験によりその有効性を確認した.さらに,知的な非線形ロバスト制御としてニューラルネットワークを用いる制御について研究を実施し,風を確率的な不確かさと見なして学習したニューラルネットワークによる飛行制御実験を行い,従来の線形飛行制御系に比べて飛行性能とロバスト性のいずれの観点からも大きく向上することを示した.また,フライトシミュレータを用いたニューラルネットワークの学習結果からロバスト性の増大させるために必要な制御方式の変化について解析を行い,特に超低空飛行制御において重要である高度方向の制御に関してはロバスト性を増大させるには速度方向での制御方式の切換が必要となることが分かった.さらに,ニューラルネットワークのオンライン学習,適応バックステッピング法などの適応的飛行制御による高度制御実験を実施した.その結果,適応機構なしでは機体が数m/sの速度で上昇・下降してしまう疑似風(トリムの変化)を適応機構が働くことによりほぼ完全に打ち消すことができることを示した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] A Stable Approach for Modular Learning and Its Application to Autonomous Aero-Robot2006

    • 著者名/発表者名
      Mai Bando, Hiroaki Nakanishi
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics Vol.18,No.1

      ページ: 44-50

  • [雑誌論文] A Study on Intelligent Aero-robot for Disaster Response2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Nakanishi, Koichi Inoue
    • 雑誌名

      Proceedings of Asia Pacific Symposium on Safety 2005 Vol.4,Part B

      ページ: 1730-1734

  • [雑誌論文] 防災用インテリジェントエアロロボットの開発2005

    • 著者名/発表者名
      中西弘明, 坂東麻衣, 井上紘一, 佐藤彰
    • 雑誌名

      NPO国際レスキューシステム研究機構季刊誌Quaterly Report創刊号 Vol.1,April

      ページ: 14-23

  • [雑誌論文] 防災用インテリジェントエアロロボットの開発2005

    • 著者名/発表者名
      中西弘明
    • 雑誌名

      JAFRE全国消防救助緊急研究会2005in Tokyo抄録集

      ページ: 30-44

  • [雑誌論文] エアロロボットの自律飛行のための適応的・学習制御系の構築2005

    • 著者名/発表者名
      坂東麻衣, 中西弘明
    • 雑誌名

      ロボティクス・メカトロニクス講演会05 (CD-ROM)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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