研究概要 |
平成16年度は,まず作業空間の非接触計測方法について検討し実装を行った.つぎに,作業対象となる物体を自動的に識別する方法を検討しこれもプロトタイプの作成を行った.さらに,手にする物のかたちや道具と手の使い方との相関関係をモデリングする方法について検討を行った. 1.作業空間の非接触計測 人手による作業を行う空間に対して,その人や物体の位置関係や大まかな姿勢などを把握するために,光学プロジェクタとカメラの組み合わせによる三角測量の原理を用いて非接触式の3次元計測装置を作成した.また,作業を妨げないことを目的とし,パターン光投影とその観測を人の目に見えない近赤外線によって実現する試みを行い,実用に耐えうることが確認された. 2.対象物体の自動識別 小形のRFIDの仕様を調査し,作業者が何を操作したのか,どの道具や対象物を手に取ったのかが自動的に識別できるような自動判別システムへの適用を検討した.PCを用いて実時間でタグを読み取るソフトの開発と合わせて,アンテナを手に装着するタイプのシステムへと実装を進めている. 3.アフォーダンスのモデル化 手に取る対象となる物体や道具と手の位置関係によって,把持する姿勢がどのように変わるかをモデリングする手法について検討を行った.今後,既設のグローブ方手形入力装置を用い,形が既知の対象物体と手との相対的な位置関係と把持形態との関係について多数のデータをとり詳細に分類を行い,モデル化を行っていく.
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