研究課題
本研究では、ロボットのアームやボディー等の広い範囲に設置できる柔軟接触による荷重ベクトル測定センサを開発することを目的とした。この新しい荷重ベクトル測定センサをロボットアームに実装して、その実用性を確認した。本研究の結果を次に示す。1 荷重ベクトル測定センサの性能評価作製した荷重ベクトル測定センサの試作モデルの性能評価を行った。荷重付加装置を用いて荷重ベクトル測定センサの荷重分解能を解析した。その結果、センサを構成するマイクロスイッチの間隔または柔軟球体の弾性率を変化させることで、荷重分解能を制御することができた。垂直・水平荷重(三軸荷重)の測定を確認することができた。さらに、荷重が負荷されないとき電流(電圧)が流れないので省エネルギの加重測定センサを開発することができた。2 三層構造を有する荷重ベクトル測定センサの小型化への検討荷重ベクトル測定センサの試作モデルをもとに、センサ構造全体を小型に構成した。小型化するためにフォトエッチングを用いてパターン化したスイッチを作製した。その結果、柔軟球体の直径10mmの荷重測定センサを作製することができた。3 荷重ベクトル測定センサによって測定した荷重の情報処理技術の構築データロガーにより多数のデータを読み込み、同時に演算処理して荷重ベクトルを表示するシステムを構築した。4 実機試験による荷重ベクトル測定センサの実用性の確認産業用ロボットのアームに荷重ベクトル測定センサを装着して実用性を確認した。
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日本非破壊検査協会,第37回応力・ひずみ測定と強度評価シンポジウム講演論文集
ページ: 131-136