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2004 年度 実績報告書

カオス的スパイク時系列の力学構造識別に基づく脳型多重情報伝送システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16700222
研究機関福岡工業大学

研究代表者

山口 明宏  福岡工業大学, 情報工学部, 講師 (60281789)

キーワードカオス / 時間方向コーディング / スパイク間隔ダイナミクス / 多重化通信 / 同時性検出ニューロン / FPGA
研究概要

本研究では、脳のようなスパースな神経スパイク系列を伝達媒体とするシステムにおける柔軟な情報伝達モデルの実現を目的として、カオスダイナミクスをスパイク時系列中のスパイク間隔のダイナミクスとして表現したChaotic-ISIを用いた情報伝達システムの構築とその性能解析を行っている。この目的のために、平成16年度は、次の課題について研究を行った。
課題1 Chaotic-ISI分離抽出アルゴリズムの設計と性能評価
課題2 分離抽出アルゴリズムの神経回路モデルによる実現
課題1では、スパイク系列中に既知の力学構造に従う部分系列が含まれるか否かを識別することにより、対象とするChaotic-ISIの分離抽出を実現した。また、多重化通信を行うためには、力学構造が異なるChaotic-ISIを複数用意する必要があり、そのためのカオス力学系の族として、シフト写像を用いたカオス写像族を構成した。構成した写像族について、力学構造の違いとChaotic-ISI抽出性能の関係を、数値シミュレーションを元に解析した。結果として、シフト写像の傾き係数が正の場合と負の場合で抽出性能の特性に差異があるとこ、および、傾き係数が約-2付近においてに通信誤りを最小化することを発見した。
課題2では、Chaotic-ISIの分離抽出アルゴリズムを同時性検出ニューロンのネットワークとして設計し、FPGAを用いた実装を行った。ニューラルネットワークの設計においては、Chaotic-ISIの初期間隔を複数区間に分割し、各区間から生成されるスパイク系列の検出回路を並列動作させる方式を採用し、実時間でのChaotic-ISI抽出を可能とした。設計した回路は、FPGA上に実装し動作検証を行った。FPGA上での実装においては、抽出するChaotic-ISIのカオス写像から抽出回路のVHDL記述の自動生成を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] カオス的スパイク系列を用いた多重化通信方式におけるシフト写像を用いた変復調写像族の構成と通信性能解析2005

    • 著者名/発表者名
      高尾知宏, 荒木丈宏, 山口明宏
    • 雑誌名

      情報処理学会火の国情報シンポジウム2005論文集 (CD-ROM)

      ページ: A-8-6

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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