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2006 年度 実績報告書

情報幾何学に基づくクラスタ変分法の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16700227
研究機関統計数理研究所

研究代表者

池田 思朗  統計数理研究所, 数理・推論研究系, 助教授 (30336101)

キーワード確率伝搬法 / 情報幾何学 / 統計物理学 / クラスタ変分法
研究概要

平成18年度は,確率伝搬法などの関係手法の関係について研究した成果の発表,および工学的な応用として,通信路推定への適用を行った.
成果の発表に関しては,東京工業大学の渡辺澄夫教授の主催した研究会「情報物理学の数学的構造」(2006年6月,京都数理解析研究所)に参加し,情報幾何学との関連に関する数理的な側面に関して発表を行った.
一方,統計物理学との関連に関しては,2007年3月にイスラエル,エイラートにおいて開催された国際ワークショップ「Statistical Physics and its Applications to Complex Problems in Communication」において発表を行った.このワークショップは統計物理と情報理論の分野の研究者が合同で行ったものであった.特に昨年度から研究を行っているSurvey Propagationについては,その提案者が参加していたため,今後の研究のために有用な情報をえることができた.
理論的な興味と同時に工学的な研究についても成果をあげつつある.これは,デジタル衛星放送の移動体における受信についての研究である.移動体,とくに一般の乗用車におけるデジタル衛星放送はほとんど普及していない.これは現状で手に入るシステムが高価で,サイズが大きいことが理由である.情報処理としての困難は,衛星と移動体における受信器間の通信路が定常でないこと,通信路が記憶をもつこと,が挙げられる.この問題に対して,通信路の推定,および通信路に基づく符号語の推論を確率伝搬法によって行い,誤り訂正能力が向上することを実際の測定データを用いて実験的に示した.結果については技術報告を行った.今後,システムの低価格化,省スペース化を実現するための理論的貢献を行っていく.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 移動体における衛星放送の受信-記憶のある通信路推定と誤り訂正-2007

    • 著者名/発表者名
      浜田正稔, 池田思朗
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術報告 RCS2006-270

      ページ: 143-146

  • [雑誌論文] 確率伝搬法による近似と情報幾何学による解析2006

    • 著者名/発表者名
      池田思朗
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録 1532

      ページ: 1-11

  • [図書] SGCライブラリ50 確率的情報処理と統計力学2006

    • 著者名/発表者名
      田中和之編著
    • 総ページ数
      186
    • 出版者
      サイエンス社

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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