研究課題
本研究では、対抗伝搬ネットワーク(Counter Propagation Network : CPN)のカテゴリマップを誤差逆伝搬ネットワーク(Back Propagation Network : BPN)の学習データとして用いることにより汎化能力を形成する手法を提案した。提案手法は、カテゴリマップのユニット数を変更することにより空間的な位相構造が保存された状態で学習データのサンプル数を自由に変更することができる。更に、矛盾する学習データの検出や寄与度の低い学習データの検出が可能となる。汎化能力の定量的な評価方法として幅広く利用されているCone-torusデータセットに本主手法を適用した結果、学習データに対する正答率が86.80%、テストデータが82.50%という結果が得られた。更に、カテゴリマップの入れ替え操作を行うことにより、テストデータの正解率が87.50%まで向上した。具体的な応用展開として、一般的なシーン画像から人の肌領域を抽出する実験を行った結果、BPN単独の結果と比較して抽出精度が向上した。ハードウェア実装に関しては、ハードウェア記述言語を用いて16ビット固定小数点モデルのBPNを設計し、FPGA(Field Programmable Gate Array)への実装を行った結果、108 MCUPS(Million Connection Updates Per Second)の学習速度を記録した。また、ハンガリー共和国ブタベスト経済工科大学のI.Lovanyi教授らの研究グループの協力を得て、提案手法をパイプライン化することにより、最大10倍程度の高速化が可能となる見通しを得た。
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International Conference on Computational Intelligence for Modeling, Control & Automation 2005 Volume 1
ページ: 999-1004
5th Workshop On Self-Organizing Maps
ページ: 513-520