• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

興奮特性をもつ信号媒体の分岐/樹状空間構造を活用した信号処理機能

研究課題

研究課題/領域番号 16700275
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

元池 育子  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 助手 (70347178)

キーワード樹状場 / 反応拡散 / 興奮場 / 信号伝播 / ダイオード
研究概要

本研究は、細胞内経路における信号の符号化の由来として、神経細胞一般にみられる2つの特性、信号発生・伝播の「興奮特性」と、複雑な信号伝播経路形状「分岐/樹状構造」に着目し、興奮特性をもつ場(信号伝播媒体)が分岐・樹状構造をとることによってどのような信号処理機能が得られ得るのかの解明の端につくことを目的としている。
上記の目的のため、前年度は樹状形状形成のシンプルなダイナミクス提案とその形状特性の同定、及び信号伝播特性の多様性について見出した。本年度は、よりシンプルな樹状形成のダイナミクス同定と、信号伝播と経路形成の2種のダイナミクスが相互作用を行う系での形成形状と信号伝播パターンの変化について、フラクタル次元やパターン成長速度等の解析を行い、生成規則パラメータの形成パターンに及ぼす影響、樹状枝密度の違いなどを明らかにした。
結果として、信号伝播が経路形成に正の影響を及ぼす場合には、及ぼさない場合に比べ、形成された経路形状の樹状枝の密度、曲がりくねり具合など、形状の定量的な変化は見られたが、大きな定性的な変化は見られなかった。また信号伝播が経路形成に正負両方の影響を及ぼす場合には、経路形状特性による螺旋波の発生の有無、信号の伝播パターンによって、パラメータによってはダイナミックな経路形状の変化が見られた。これらは、樹状経路上で見られる、情報処理機構の基盤となる単方向信号伝播(ダイオード特性)やペースメーカーの役割も果たす螺旋波発生機構と合わせ、信号伝播パターンの多様性による信号伝播経路形状に対する学習に似た効果を示唆していると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Single-electron circuits performing dendritic pattern formation with nature-inspired cellular automata

    • 著者名/発表者名
      Oya T., Motoike I.N., Asai T.
    • 雑誌名

      International Journal of Bifurcation and Chaos (掲載予定)

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi