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2005 年度 実績報告書

トランスジェニックゼブラフィシュを使った運動の視覚制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16700296
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

佐藤 智美  独立行政法人理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, 研究員 (50373311)

キーワードゼブラフィッシュ / 視覚運動変換 / 視蓋延髄路 / brn3a / ephrinB2
研究概要

昨年度は、網膜神経核細胞と視蓋深層の神経細胞で主にGFPを発現するBrn3aプロモーターを用いて、効率的に単一視蓋神経細胞を標識する実験系を確立した。この実験系を用いて、各神経細胞の視蓋における細胞体の位置と、後脳における軸索の投射先の関係をマップしたところ、2次元的にコードされた新たな投射パターンが存在することを明らかにした。本年度は、新たに見出された視蓋深層から後脳各分節への投射パターンが、どのような分子機構によって形成されているのかについて解析を行った。まず、これまで詳細に解析されている網膜視蓋投射の分子機構に着目した。網膜視蓋投射においては、ephrin/Ephリガンド・受容体ファミリー分子群が網膜と視蓋に勾配をもって発現しており、トポグラフィックな投射パターン形成に重要な役割を果たしていることが知られている。特に、ephrinBとそのEph受容体は、リガンドと受容体の相方向性にシグナルを伝達する。ゼブラフィッシュにおいては、ephrinB2遺伝子が視蓋後部に局在して発現しており、この発現部位と視蓋から後脳r2分節への投射部位が非常に類似していることから、ephrinB2遺伝子が、視蓋から後脳r2分節への投射に何らかの役割を果たしているのではないかとの仮説を持った。この仮説を検証するため、昨年度確立した単一神経細胞標識系を応用し、Brn3aプロモーター下でゼブラフィッシュephrinB2遺伝子を外来性に発現させることにより、視蓋から後脳各分節への投射パターンがどのように変化するのかを検証した。その結果、ほとんどの投射パターンに変化は見られなかったが、後脳r2分節へ投射する神経細胞が有意に増加していることが明らかとなった。このことは、視蓋におけるephrinB2遺伝子が後脳r2分節への投射に特異的に関わっていることを示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] HuC : Kaede, a Useful Tool to Label Neural Morphologies in Networks In Vivo2006

    • 著者名/発表者名
      Tomomi Sato, Mikako Takahoko, Hitoshi Okamoto
    • 雑誌名

      Genesis 44

      ページ: 136-142

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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