• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

骨髄細胞の細胞表面態鎖改変による肝細胞分化誘導と肝細胞移植療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16700356
研究機関信州大学

研究代表者

伊勢 裕彦  信州大学, 大学院医学研究科, 助手 (10324253)

キーワード骨髄細胞 / アシアロ糖タンパク質レセプタ / シアリダーゼ / 細胞移植 / 肝細胞分化 / 細胞融合
研究概要

近年,骨髄細胞が造血系の細胞のみならず様々な組織に分化する可能性が報告されており,肝細胞にも分化することが示唆されている.このようなことから骨髄細胞を肝臓疾患に対する細胞移植療法の細胞ソースとして利用することが注目されている.しかしながら,この骨髄細胞の肝細胞分化に関してその頻度は大変低く,また肝細胞分化ではなく骨髄細胞と肝細胞との細胞融合であるということが報告され,骨髄細胞の肝細胞療法には否定的な報告も多い.このような中で申請者らは,骨髄細胞の肝細胞に対する接触頻度を上昇させれば,分化ないし細胞融合の頻度が上昇し骨髄細胞由来の肝細胞を数多く出現させることが期待できると仮説を立て検討を行ってきた.骨髄細胞を肝臓に集積させるために骨髄細胞表面をシアリダーゼで処理行い,骨髄細胞表面にガラクトース糖鎖を出現させた.これらの骨髄細胞は,肝細胞に存在するアシアロ糖タンパク質レセプターと呼ばれるガラクトース結合性のレセプターに認識されるようになる.このような処理を施した骨髄細胞をウィルソン病のモデルラットであるLECラットに投与したところ,骨髄細胞の肝臓への集積と骨髄由来肝細胞の出現を認めた.骨髄由来肝細胞の遺伝子発現を検討したところ,LECラットが欠損しているATP7B遺伝子を発現していることが明らかになった.このことから骨髄細胞移植によって欠損した遺伝子を補充することのできる遺伝子治療ができる可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Development of liver regenerative therapy using glycoside-modified bone marrow cells2006

    • 著者名/発表者名
      Misawa R
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 342

      ページ: 432-440

  • [雑誌論文] Collagen synthesis is required for ascorbic acid-enhanced differentiation of mouse embryonic stem cells into cardiomyocytes2006

    • 著者名/発表者名
      Sato H
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 342

      ページ: 107-112

  • [雑誌論文] Cardiac overexpression of MCP-1 in transgenic mice prevents cardiac dysfunction and remodeling after myocardial infarction.2006

    • 著者名/発表者名
      Morimoto H
    • 雑誌名

      Circ Res 99

      ページ: 891-899

  • [雑誌論文] G-CSF Accelerates Reendothelialization and Reduces Neointimal Formation After Vascular Injury in Mice2006

    • 著者名/発表者名
      Yoshioka T
    • 雑誌名

      Cardiovasc Res 70

      ページ: 61-69

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi