研究概要 |
平成17年度は,脳磁場計測装置(本学高次脳研究センター所有)の実際的な操作と結果解析技術の習熟を試みた。本年度は脳磁場計測装置(MEG)を用い,本学高次脳研究センターで認められた体性感覚誘発MEG課題,および運動関連MEG課題について,センター専属技術者の監視のもとに,主検査者として測定と結果解析を反復して行った。結果の正確性に影響する大きな課題としてアーチファクトの除去,頭位変化の影響の除去が残存した。また,結果をより確実なものとするための電極貼り付け方法や,グラフ解析をより正確に行うためのソフトウェアの操作習熟などの課題はクリアできた。MRI装置の操作に関しては付属するマニュアルを参照すれば独力で行えるレベルとなった。上肢機能評価および精神認知機能評価システムは十分に独力で行える程度に習熟が得られた。これらをふまえて,平成18年度の課題は上述した課題をクリアし,本研究課題を実際に施行し結果を解析するまでを独力で行い,成果を報告することである。また,平成17年度より島津製作所製光トポグラフィーマルチチャンネルシステム(fNIRS)を不定期ながら使用できる機会を得ており,動的かつ迅速な解析能力に長けた本システムを,時間および空間解像能に長けたMEGと併用することにより,より有用な結果が得られるものと期待している。
|