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2004 年度 実績報告書

特殊遺体固定法によるヒトの関節靭帯におけるバイオメカニクス

研究課題

研究課題/領域番号 16700470
研究機関東海大学

研究代表者

山門 一平  東海大学, 医学部, 助手 (20328157)

キーワードエンバーミング / 防腐処置 / 関節可動域 / バイオメカニクス / 血管造影 / 運動動態 / ストレインゲージ
研究概要

遺体防腐処置方法の改良を重点に行った。
従来の方法では、固定処置された御遺体の関節可動域が狭い範囲で固定されていた。今回、"防腐"と共に"生前の状態"を目的として、関節可動域に研究を絞った。死後、早い段階で短時間に防腐処置が完成できる"エンバーミング法"とそれに使用し、固定を目的とするホルムアルデヒドを主成分とする薬品を用い、また、処置前の関節可動域を確保する運動、処置後の関節運動によって、限りなく生前に近い関節可動域を確保できるようになった。
薬品による処置の方法は、前液注入、灌流固定の二段階とした。まず、大腿動脈・総頸動脈・上腕動脈から固定前液を注入し、大腿静脈・内頸静脈・上腕静脈から血液を排出する。固定前液にはpH-A, cell conditioner (champion社)の混合液を用いた。これにより灌流固定における血管内の血液をスムーズに排出、組織の状態を良好に保つこととなる。次に灌流固定操作は、固定液としてホルマリン、フェノール、グリセリン、アルコール、水の混合液としてとして、前液と同じ部位より灌流を行い、静脈より排出する。尚、固定前液、固定液の薬品比率については現在、更なる検討を続けている。
次に、エンバーミングによって処置された御遺体を剖出することで、マクロ的視点より関節構造の検討を行った。従来の防腐処置では血管系に血液が部分的に残されているが、本手法では血管系が薬品で確保されているものの、血液の残留は無い。そこで、血管に色素を注入することで血管系の全体観察が容易になった。また、今後は色素に造影剤を混ぜてレントゲン撮影による血管造影からの観察も検討している。
バイオメカニクスとしては、関節可動域の確保が容易となったために計測が可能と考え、現在、微少なストレインゲージを購入するとともに、靭帯への装着部位と手法を検討中である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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