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2004 年度 実績報告書

重症心身障害児施設に勤務する直接介護職員の心身の健康に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16700487
研究機関福岡県立大学

研究代表者

樋口 善之  福岡県立大学, 看護学部, 助手 (70364180)

キーワード重症心身障害児 / 作業負担 / 作業姿勢 / OWAS法 / 自覚症状調べ
研究概要

福岡県内の法人立重症心身障害児(者)施設に勤務する職員を調査対象とした観察調査を実施した.調査項目は,1)OWAS法による作業姿勢観察,2)自記式質問紙調査3)フリッカー測定,4)身体活動量測定,である.
のべ15日間の観察調査の結果,16,105サンプル,そのうち作業姿勢が確認されたサンプル数は11,456であった.OWAS法による作業姿勢の分類(AC1〜AC4)において,その割合は57.4%,34.0%,5.1%,3.5%であった.「移動・介助」「環境整備」においてAC4の割合が高く,「トイレ介助」「身だしなみ介助」「環境整備」においてAC3の割合が高いことが示された.自覚症状調べの5つの下位領域について,職員間の反復測定による分散分析を行ったところ,被験者内効果が有意であった領域は「ねむけ感」(p<.005),「不安感」(p<.005),「不快感」(p<.05),「ぼやけ感」(p<.05)であった.被験者間効果はすべての領域で有意であった.全体に始業時の訴え率が高く,また,被験者間の比較では,育成部(ライセンスなし)の訴え率が高い傾向がみられた.同様の分析をJ-SACLの覚醒領域,ストレス領域の各スコアについて行ったところ,ストレス領域において被験者内効果が有意であり(p<.005),被験者間効果においても有意差がみられた(p<.001).
観察調査の結果,AC3・4の割合は著しく高いとはいえないが,AC2の割合が高く,身体的負担の高さが示唆された.間接的な作業よりも介助作業におけるAC3・4の割合が高い傾向が定量的に把握された.また,担当するグループが活動的であるほど,身体活動量が多い傾向がみられた.また,精神的・心理的負担に関しては,自覚症状調べ・J-SACLとも始業時のスコアが悪く,逆N字型,あるいはL字型のパターンを示していた.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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