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2004 年度 実績報告書

学校栄養職員との連携による山口県産煮干しを用いた味覚発達教育への取り組み

研究課題

研究課題/領域番号 16700516
研究機関山口県立大学

研究代表者

神田 知子  山口県立大学, 生活科学部, 講師 (00310730)

キーワード煮干し / 官能評価 / 嗜好
研究概要

味噌汁のだし汁には,かつお節,昆布,煮干し(いりこ)などが利用されるが,最近ではインスタントだしの利用が増加していると予想される.山口県は古くからいりこの生産が盛んであるため,山口県内の115校の小学校において,学校栄養職員を対象とした学校給食における煮干しの利用に関するアンケートを行った.さらに,大学生74人を対象に,「煮干しだし」と「インスタントだし」における官能評価,および過去(小学生時代)と現在(大学生時代)におけるだし汁の利用状況調査を行い,過去の経験が現在の嗜好に反映されるかどうかを検討した.
1)学校給食における煮干し利用状況調査
回答のあった小学校のうち99%において,煮干し・煮干しだしを用いたメニューが提供されていた.さらに学校給食の味噌汁だしに主に使う材料は,85%を煮干しが占め,56%の栄養職員が山口県産のものを使うよう心がけていると回答があった.
2)官能評価による嗜好特性と過去と現在の利用状況による
官能評価用の煮干しは山口県長門市産,インスタントだしは市販品の煮干しエキスの入った顆粒状のものを用いた.「煮干しだし」は浸水時間が長いほど香りが良く,生臭みが少なく,うま味が強いと評価され,「インスタントだし」は香りは良くないが,うまみが一番強いと評価された.「煮干しだし」を好む人は「インスタントだし」を好む人よりも,過去・現在における「煮干しだし」の利用率が高く,「インスタントだし」を好む人は「煮干しだし」を好む人よりも,「インスタントだし」の利用率が高かった.これらのことから,過去に食しただし汁が現在におけるだし汁の好みや,利用する種類に影響を及ぼしていると考えられた.
今後は小学生とその保護者において「煮干しだし」と「インスタントだし」の官能評価を行い,家庭で使用しているだし汁の食習慣と嗜好への影響について検討する予定である.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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