研究概要 |
本年度は次以下の4つの研究を実施した。 1.食の問題に関する保育土への調査 公立保育園1園に在園した保育土,看護師,栄養土を対象に,近年保育回の中で子どもの食の問題と家庭での親の食への対応について自由記述を基本とした質問紙調査を実施し,それに基づきインタビューをおこなった。その結果,朝食の欠食,偏食の多さ,親の食事の偏り,食事としての内容の問題などが問題としてとらえられていた。 2.乳幼児をもつ母親へのインタビュー調査 公立保育園1園の0,2,4歳児クラスに在園する保護者を対象に,子どもの食の問題,家庭での食の悩みや工夫などをインタビュー調査した。その結果,子どもの食の問題でとても悩んだ経験のある保護者は1名のみであり,その他の保護者は特に困っているという状況ではなかった。各クラスによって話し合われた内容は異なったが,多忙な中どのような食事作りの工夫をしているか等が中心となった。 3.食の問題をもつ母親に対するインタビュー調査 2のインタビューにおいて子どもの食の問題について困った経験のある母親を対象に,その子どもの妊娠時から現在にいたるまでの生育歴,家庭環境,具体的な食の問題の経過などをインタビュー調査した。なお,本年研究計画時には,対象児の縦断観察を実施する予定であったが,現在は食の間題が改善しているということから,観察対象者としての該当者がおらず,実施に至らなかった。 4.大学生の食物選択に関する研究 大学生56名に対して,昼食としてコンビニエンスストアのおにぎりとデパートの地下食料品店のおにぎりのいずれかを選択し,試食する実験的調査,普段の食への態度,食の位置づけ等に関する質問紙調査,日本版DEBQ質問紙,2日間に渡って購入した食品,飲食した内容を携帯の写真機能を使って送信してもらうことによる食事調査の3つを実施した。なお,これらの調査に関する分析は,次年度におこなう。
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