研究概要 |
平成16年度は,学習プロセス共有型e-learningシステムの設計と実装を中心に研究を進めた. (1)学習プロセス共有に向けたシステムの機能分析と設計 開発済み情報共有型e-learningシステムを拡張して学習プロセス共有型e-learningシステムを開発するために,前システムからの機能継承を考慮して新システムの機能分析と設計を行った.具体的には, (1)他学習者の学習プロセスを吟味してその吟味内容から知識を構成することが重要であると考え,他学習者のアノテーションに対してアノテーションを加えることができる機能を設計した. (2)Web閲覧を起点とした電子メールコミュニケーションの内容から知識を構成することが重要であると考え,電子メールの関係(構造)を整理しやすくする機能(Webメーラ)を設計した. (3)学習者が学習プロセスを振り返って知識を再構成することが重要であると考え,学習プロセスを可視化・修正できる機能を設計した. (4)学習プロセスをWeb教材として利用することを検討し,オーサリング機能を設計した. (2)学習プロセスデータ形式の検討と決定 SCORMやLOMといった教材の標準規格を参考にして,他システムとの親和性の高いデータ形式を決定した. (3)資料収集のために国内研究会等へ参加 国内研究会に参加して研究に関する資料を収集した. (4)クライアントツールの開発 (1)で設計した各機能のクライアント部分を実装した. (5)サーバ処理機構の開発 Web上の活動を再現するサーバ処理機構(活動履歴の蓄積等)を開発し,クライアントツールと連携させた. (6)中間成果報告のために国内研究会等へ論文投稿・参加 国際会議(2件),国内研究会(3件)において研究の中間成果を発表した.
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