研究課題
伝統舞踊の動作教示においては、下半身の動作が重要であるという指導員の知見に基づき、それをどのように習得者に認知させるかという課題について取り組み、また、遠隔地における指導を考慮した通信添削教材を提案した。まず、デジタルビデオおよびモーションキャプチャにより、既存教材を用いた習得者の学習過程の下半身動作データを取得した。従来の研究では、完成形のモーションキャプチャデータを取得し、評価することを行なっているが、学習過程を取得し、検証したという例はない。デジタルビデオ映像からは、指導員による主観的評価を行なうことができ、モーションキャプチャデータからは、客観的な情報を得ることができる。この学習過程において、筆者らが提案してきた腰の高さを意識させる提示法を見せるグループと見せないグループに分けてデータを取得した。その結果、高さを意識することが腰の高さのグラフから見て取ることができるようになったものの、指導員による主観的な評価では、舞踊の要素として不十分な部分があるとの指摘があった。不足していたのは、腰の向きという概念であり、腰の向きと高さによって踊りの流れを作り出すことが必要であることが分かった。そこで本研究では、腰の向きを学習者に対して提示する手法について提案を行なった。また、舞踊の学習過程において、指導員による直接指導が受けられない場合のための、通信添削教材の開発にも着手した。本教材は、指導員による直接指導の要素を実装することを目的として進めている。静止画ではなく、動画に指導内容を、ペンによる書き込みや音声を付与することができ、動きの流れを含めた添削を可能とする。
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情報処理学会インタラクション2005
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情報処理学会第67回全国大会 第4分冊、4P-6
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