| 研究概要 |
本年度は,主に日本国内のベンチャー事情の調査を中心に行った.具体的には,国際高等セミナーハウスで開催された「大学発ベンチャー創出人材育成短期集中プログラム継続セミナー合宿」において,大学発ベンチャー事情やその資金調達状況の報告,また日本ベンチャー発展のためには教育プログラムの充実の必要性,など多くの有意義な意見を聞くことができた.また申請者が提案している「アントレプレナーシップ育成支援システムの開発」について発表する機会を頂き,「早急に必要な教育プログラムの一つである」という意見を頂いた.
また,教育工学や教育システムを中心とした学会に多く参加し,学習者の習熟に効果的な方法などを調査した.さらに,企業内ベンチャーが積極的に行われている企業の方々からヒヤリングする機会も多くあり,そこから企業内ベンチャーの現状と課題に関する調査を行うことができた.
このような調査を通じて,補助金より購入させていただいたパソコンを用いて,簡易版の育成プログラムを作った.そして,それを実際に大学生を対象に実施した.その結果,「アントレプレナーシップの基礎的要素である起業手順,そして経営マネジメント,さらには財務諸表の基礎を学ぶことができた」などの意見があった.
今後は,調査や簡易版プログラムの成果をもとに,起業に必要なビジネスプラン構築法,マーケティング手法,資金調達手段などをモデルに追加していく予定である.その後そのプログラムの有効性を検証するために,大学や社会人,さらには中高生にも実施したいと考えている.同時に,学会発表や学術論文への投稿を通じて,専門家の意見を頂きたいと思っている.
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