現在の学習指導要領では、情報活用能力育成のための学習活動や、体験的学習を積極的に取り入れることが求められている。そこで、短い授業時間で効果的な学習を行うために、屋内・屋外を問わず、同時に多数の端末が高速に通信できる、操作が容易な観察学習支援システムを開発する。これにより、情報活用の実践力を養うとともに体験的な学習を行うことができる。 本研究では、以下に示す具体的な機能を有する、即時情報提示型観察学習支援システムの開発とその運用、評価を目的とする。 ・非接触IC(RFID)カードの情報読み取り機能を有する携帯型情報提示システムの開発 ・非接触ICカードによる、静止画像、動画像、詳細情報の自動検索機能の開発 本年度は、上記目的を達成するために、以下の研究を実施した。 ・非接触ICカードの情報読み取り機能を有する携帯型情報提示システムの開発 非接触IC(RFID)カードから情報を読み出し、携帯端末上に表示するための機能を開発した。非接触ICカードリーダは、携帯端末のOS (PocketPC 2003)に対応したデバイスドライバが未開発のため、まずドライバの開発をした。 ・無線LANを利用したインターネット接続機能の開発 非接触ICカードを読み込むことでインターネットの詳細情報を検索できる機能を開発した。 ・システムを利用した授業実施に関する検討 熊本県の小学校で実際の授業に活用し、システムの動作、操作方法等に問題がないことを確認した。情報の提示内容について、改良点を明確にした。
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