• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

「初期有機農業史」構築のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16700582
研究機関京都大学

研究代表者

藤原 辰史  京都大学, 人文科学研究所, 助手 (00362400)

キーワード有機農業 / ナチス / バイオ・ダイナミック農法 / 農本主義 / エコロジー / 自然 / ドイツ / 社会建設
研究概要

1、国内における史料収集
東京大学農学部図書館、東京農業大学図書館、石川県立農業短期大学(渡辺庸一郎文庫)にて有機農業関連文献資料およびナチスの農業政策に関する調査、蒐集。とりわけ、ハワード農法の普及者であるJ・1・ロデイルの日本語文献を調査。ロデイルは、日本で広く受容されているので、日本における受容の系譜を調査。
2、国外における資料収集
ドイツ ポツダム連邦文書館において、ナチス高官のBD農法関連の史料調査および蒐集。ベルリン・フンボルト大学において、BD農法の機関誌DEMETERの閲覧。また、同大学図書館にて、Berliner TageblattやFrankfurter ZeitungやNSラントポストなど、当時の新聞記事も調査。コブレンツ連邦文書館において、ナチス食糧・農業大臣のバイオ・ダイナミック農法関連の資料収集。
3、データ・ベースの製作
上記1、2で蒐集した史料の整理およびデータ入力を進めた。(未完成)
4、報告書「草創期有機農業運動史概説」(仮)の執筆の準備。また、上記の資料収集の成果を踏まえ、ナチズムの有機農業受容を中心に論じた『ナチス・ドイツの有機農業「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』(柏書房、2005年2,月)を上梓した。
5、新たな知見
上記の資料収集および研究によって、エコロジズムと有機農業、エコロジズムとナチズムの親和性と相違点を明らかにすることができただけでなく、現実の農村問題からの逃げ場としての有機農業ではなく、社会建設のヴィジョンをもった有機農業こそ、将来の農業発展にとって相応しいことを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ナチス・ドイツの有機農業「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」2005

    • 著者名/発表者名
      藤原辰史
    • 総ページ数
      306
    • 出版者
      柏書房

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi