1)まず、それまでに得られていたカツオドリ、リトルペンギン、カワウの加速度ロガーによるデータの検討をおこない、ロガーの装着方法、サンプリング頻度等について、最適な方法を確立した。またデータ解析のためのアルゴリズムの開発を行った。このアルゴリズムを用いて、既存のデータの解析をおこない、リトルペンギンとカワウの潜水様式の違いを明らかにし(Kato et al. 2006など)、またカツオドリ類の飛翔パターンと採餌行動を明らかにした(Weimerskirch et al. 2005など)。 2)次に、オーストラリアフィリップ島のリトルペンギン営巣地で、加速度ロガーによるリトルペンギンの採餌行動調査をおこない、現地でデータの一次処理をおこなった。初年度の抱卵期のデータを解析し、長い採餌トリップと短いトリップを行うことによって、採餌行動と繁殖行動を最適化している可能性のあることを明らかにした(投稿中)。 3)また、海鳥の採餌イベントを記録するための嘴の開閉を記録するロガーを開発し、飼育下および野生のリトルペンギンで実際に装着を試みた。ロガーそのものは完成したといえるが、センサーと磁石の動物体への装着が課題として残った。 4)さらに、海鳥の代謝を測定するための心電ロガーを開発したが、動物体への装着は許可が下りず、実行できなかった。
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