研究概要 |
1.室内実験:エコフィッシュの窒素化合物、リン化合物の浄化に関する実験 BOD5〔mg/l〕に調整した人工下水を用い、カラムによる通水実験を行った。カラムは、エコフィッシュ(ワラ80g+籾殻燻炭30g)、ワラ80g、籾殻燻炭30g、ブランクを用い、カラムの通過前後による比較によってその浄化能を求めた。実験の結果、濁度,NH_4-N,NO_3-N,PO_4-Pにおいて浄化能を確認した。また、T-BOD,PO_4-Pおよび濁度からエコフィッシュの限界が10日前後であることが明らかとなった。 2.現地実験:梅田川を対象とした水質浄化確認実験、および水棲生物への影響 2の活動と連動して行った。7月〜9月の2ヶ月間、梅田川にエコフィッシュを46匹設置し1週間ごとに測定を行い窒素,リン,DO,BOD,COD,pH,SSなど15項目を測定した。その結果、T-BOD,SS,NH4-N,PO_4-Pの平均上可能に関して良好な結果を得た。また、エコフィッシュ内部と周辺との生物比較調査を行い、エコフィッシュはタニシ、ヒル、ミズムシ、ザリガニなどの水棲生物にとって快適な環境であることを確認した。 3.環境教育:小学校と連動した環境学習プログラム作成と実施 昨年に引き続き、仙台市立北六番丁小学校および同貝森小学校と連動し、梅田川を対象とした環境学習プログラムを実施した。昨年の反省点を加味しエコフィッシュの制作と設置、観察、水質測定、水棲生物観察を行った。また、活動の前(6月)と後(9月)に意識調査を行い、その結果から梅田川や環境に対する意識の向上を確認した。なお、これらの取り組みによって次のような賞を拝受した。 2005年度水すまし賞(研究奨励賞)〔日本水環境学会東北支部〕、第11回マイタウンマップ・コンクール環境大臣賞、第6回学研スクールエコネット大賞最優秀賞、第10回メディアポスト2005文部科学大臣奨励賞など。
|