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2004 年度 実績報告書

ヌクレオチド除去修復におけるDDBの機能とクロマチン構造変換機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16710031
研究機関金沢大学

研究代表者

若杉 光生  金沢大学, 自然科学研究科, 助手 (80345595)

キーワードヌクレオチド除去修復 / クロマチン / DDB / 局所紫外線照射法 / ニワトリDT40細胞 / DDB1ノックアウト細胞
研究概要

環境中や細胞内の様々な要因で生じるDNA損傷は、重要なDNA代謝反応の障害となり、細胞死やがん化の原因となる。細胞はそれらを防ぐために種々の防御機構を備えており、ヌクレオチド除去修復は極めて重要な役割を果たしている。近年、試験管内再構成系を用いた解析によりその基本反応が明らかになりつつあるが、細胞内での基本反応の修飾および制御に関する知見はほとんどない。特に、細胞内と試験管内系で大きく異なるのはDNAの構造であり、クロマチンの構造変換に関与する種々の酵素群が、細胞内のヌクレオチド除去修復反応で機能していることが予想されるが、その実体はまったく明らかではない。
本研究では、まずクロマチンレベルの修復への関与が疑われているDDBとの相互作用が報告されているヒストンアセチルトランスフェラーゼ(p300/CBPとGCN5)が、細胞内のDNA修復反応において機能しているか否かを明らかにするために、局所紫外線照射法により核の一部にDNA損傷を誘起し、蛍光免疫染色によりその局在性を解析した。しかしながら、ヌクレオチド除去修復の基本修復因子やDDBとは異なり、DNA損傷部位への集積は観察されなかった。また、上記のアセチルトランスフェラーゼの基質となるヒストンH3のアセチル化についても同様に解析したが、DNA損傷部位でヒストンのアセチル化が特異的に生じることはなかった。
また、DDBの機能を明らかにするために、DDBのサブユニットのうち自然に変異体が存在しないDDB1のノックアウト細胞の作成を目指し、ニワトリDT40細胞を用いてDDB1遺伝子のターゲッティングを行った。その結果、片方のアレルを欠損したヘテロ接合体細胞を得ることはできたが、ホモ接合体細胞を得ることはできなかった。現在は、DDB1の欠損が細胞レベルでも致死である可能性を考慮し、コンディショナルミュータントの作成を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Human NTH1 physically interacts with p53 and proliferating cell nuclear antigen.2004

    • 著者名/発表者名
      Oyama, M., et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 321

      ページ: 183-191

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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