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2004 年度 実績報告書

都市ごみ溶融飛灰中重金属の簡易抽出/高率濃縮を実現する溶融処理条件の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16710042
研究機関北海道大学

研究代表者

東條 安匡  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70250470)

キーワード溶融飛灰 / 金属濃縮 / 逐次抽出 / 形態分析 / 山元還元
研究概要

本研究では,飛灰への金属移行率を最大化する溶融プロセスを探求し,さらに生成された飛灰からの効率的に金属を回収する方法を確立することを目的としている.本年度は,(1)溶融飛灰中の亜鉛,鉛の湿式抽出法の検討,(2)飛灰中の鉛の形態分析,そして,(3)金属抽出に適した溶融条件を検討するための実験溶融炉の試作を行った.以下に得られた主要な結果を示す.
(1)Pb, Zn抽出法の検討:
23の実プラントから溶融飛灰を採取し,それぞれに対して,酸抽出・アルカリ抽出,アンモニア抽出を用いた抽出法について検討した.始めに金属含有量の分析結果から,各飛灰を5つのグループに分類した.分類はPb,Zn含有量,Ca含有量,Sn等によって分類した.各グループ毎に,湿式抽出の特徴に差異が認められ,Pb,Znを多く含む飛灰では,85%以上抽出するために多量の溶媒(酸,アルカリ,アンモニア)を要すること,ガス化溶融飛灰ではSiのキャリーオーバーによりZn,Pb品位が低く,回収も困難なこと,酸抽出は,回収対象金属以外に微量有害金属も同時に抽出するため,残渣処理に問題が起こることなどが明らかとなった.
(2)Pbの形態分析:
9種類のPb化合物を対象に,蒸留水,Na_2S_2O_3,CH_3COONH_4,AgNO_3,NaOH,NaOH(加熱処理後),CH_3COONH_4(酸化処理後),microwaweを用いた逐次抽出を試み,各Pb化合物が選択的に抽出できることを確認した.その後,実飛灰に関して,逐次抽出を実施し,Pb化合形態別の存在割合を把握した.前述の抽出法の検討において抽出率の高かった飛灰は,形態上,易溶解性の化合形態の占める割合が高い傾向にあった.
(3)溶融炉の試作:
電気環状炉を用いて飛灰の溶融条件を模擬できるシステムを作成した.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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