• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

土壌に拡散した含塩素内分泌撹乱化学物質の常温無害化システムの構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16710053
研究機関県立広島大学

研究代表者

三苫 好治  県立広島大学, 生命環境学部, 助教授 (20301674)

キーワードダイオキシン / 抽出 / 脱クロロ化反応 / 無害化
研究概要

土壌に拡散したダイオキシン類(DXNs)などの内分泌撹乱化学物質を、低エネルギー投入条件下でありながら高効率に無害化を達成できる新規分解法の確立が望まれている。このような状況の下、我々は既に、金属カルシウム(Ca)をアルコール中で撹拌処理すると、常温常圧という温和な条件下、溶液中のダイオキシン類(DXNs)を99%以上の効率で無害化可能であることを見い出している(以下、金属Ca法とする。Mitoma et al. Environ.Sci.Technol.,2004,38,pp.1216-1220)。しかしながら、本金属Ca法を土壌中内分泌撹乱化学物質の無害化処理へ応用する場合、大きく2つのポイントを克服する必要がある。即ち、固相に吸着したDXNsを効率よく抽出すること、次に、抽出液が高含水アルコール溶液となっても高い分解活性を維持することである。このような課題点の克服を目指して検討を重ねた結果、密封系中で新たな触媒を添加することにより、先に述べた課題点を克服することに成功した。即ち、土壌に拡散した初期濃度5,000pgTEQ/g(含水率2%〜50%)のDXNsを、非加熱条件下、何ら別途抽出処理を施すことなく、単に24時間撹拌処理することで20〜120pgTEQ/gまで分解した(Mitoma et al. Environ.Sci.Technol.,2006,40,PP.1849-1854)。本処理によって金属Caが土壌表面の化学的変化を促進させたことを処理液のICP発光分析から明らかとした。結果として、有機性物質を効率よく固相中からアルコール溶液中へ溶出させ、これまでに無い省エネルギー条件下での内分泌撹乱化学物質の高度無害化を可能にした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Calcium-promoted Catalytic Degradation of PCDDs, PCDFs, and Coplanar PCBs under a Mild Wet Process.2006

    • 著者名/発表者名
      YOSHIHARU MITOMA
    • 雑誌名

      ENVIRONMENTAL SCIENCE & TECHNOLOGY 40

      ページ: 1849-1854

  • [産業財産権] 有機ハロゲン化合物の無害化処理方法及び無害化処理装置2005

    • 発明者名
      三苫 好治
    • 権利者名
      財団法人ひろしま産業振興機構
    • 産業財産権番号
      特許権 特願2005-031137
    • 出願年月日
      2005-02-07

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi