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2004 年度 実績報告書

有用石油分解菌の選択的活性化を利用した石油汚染海洋環境の新規浄化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16710056
研究機関日本大学短期大学部

研究代表者

岩淵 範之  日本大学短期大学部, 生活環境学科, 講師 (90328708)

キーワードバイオリメディエーション / Cycloclasticus / 多環芳香族炭化水素 / 海洋石油汚染 / 複合微生物系の培養制御 / スポット法 / Most Probable Mumber法 / 難培養微生物
研究概要

海洋中に流出した石油には、生分解性の高い画分から低い画分まで含まれているため、汚染域に存在する微生物群全体の活性を高めるようなバイオリメディエーションでは、分解性の高い成分の分解が速まるだけで、分解性の低い画分は分解されずに高濃度で残留することが知られている(残留画分)。この問題を解決するためには、汚染域に存在する微生物コンソーシアの群集構造を制御し、残留画分の分解に適した群集構造にする必要がある。
本研究では、残留画分の実際の海洋での分解の主役となるCycloclasticus属細菌の培養・検出技術を開発し、さらに同菌の石油汚染下の微生物コンソーシア内での動態に検討を加えることを最終的な目的としている。
Cycloclasticus属細菌は1995年にワシントン州のPuget Soundの底泥から単離され、その後アラスカやメキシコ湾の底泥からも単離されたが、寒天培地への塗抹培養法では増殖させることが困難で、また、通常の糖などを資化できない難培養性の細菌であるため、DNAレベルでのみ検討されている。そこで平成16年度は同菌の培養・検出手法について検討を加えた。
(1)培地の検討
Cycloclasticus属細菌の寒天培地上での培養を可能とさせるため、各種コンディション培地などを作製し、培養を試みた。その結果、ビフェニルなどの多環芳香族炭化水素(PAHs)を気相で加えた場合に、マリンアガーや海水寒天培地などで生育できることが明らかとなった。
(2)植菌法の検討
上述した寒天培地をもちいて、塗抹法、軟寒天重層法、スポット法、ビーズ法など植菌法に検討を加えた。その結果、スポット法により植菌し、PAHsがメタ開列する際の色素の生産を指標としMost Probable Mumer (MPN)法により解析することで、同細菌の生菌数を定量的に解析できることが明らかとなった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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