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2004 年度 実績報告書

スピングラスナノドメインの成長過程と取捨選択機能を有する大容量多重記録

研究課題

研究課題/領域番号 16710074
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

間宮 広明  独立行政法人物質・材料研究機構, ナノマテリアル研究所, 主任研究員 (30354351)

キーワードスピングラス / ナノドメイン / 多重記録
研究概要

本研究は、スピングラスでは無数の秩序が多重に共存するという理論予測を検証し、そうした各秩序に対応するナノドメインに期待される特異な成長・縮退過程を利用した取捨選択機能を有する大容量多重記録の実現可能性を探ることを目指している。
初年度である本年度は、典型的なスピングラス物質を用いて理論予測の検証を進めるとともに、実用的に価値のある高い温度でスピングラス的性質を示す物質の探索を行った。
1.典型的なスピングラス物質である銅マンガン希薄磁性合金を雰囲気制御アーク炉等を用いて作製し、その交流磁化率や磁化の緩和などの解析結果から等温でのスピングラスナノドメインの成長・縮退過程に関する液滴模型の妥当性を明らかとした。特に、履歴依存の永続性の検証は単に緩和が遅いことがスピングラスの本質でないことを明確に示す結果として注目された。
2.温度変化に対してスピングラスに期待される動的メモリー効果とカオス効果についての研究に適した時間スケールを持つ磁性ナノ粒子集合を準備し、そのスーパースピングラス相のダイナミクスについて理論グループと共同で液滴模型との比較を行った。その結果、重なり長の問題からカオス効果に関する検証は行えなかったものの、メモリー効果については理論予測に一致する振舞を観測することができた。
3.上記のように理論予測の検証が進展したので、より磁気結合が強く高い転移温度が期待できるランダムネスをともなう強磁性体やナノグラニュラー磁性体において、スピングラス的性質の有無を調べた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Zero-field-cooled and field-cooled magnetization of individual nanomagnets and their assembly2004

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Mamiya
    • 雑誌名

      Physica Status Solidi A 201(15)

      ページ: 3345-3349

  • [雑誌論文] Absence of rejuvenation in a superspin glass

    • 著者名/発表者名
      P.E.Jonsson
    • 雑誌名

      Physical Review B (In Press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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