研究課題
本年度は各構成要素を組み合わせ、マイクロビーズ通過検出実験を行うことに重点を置いて研究し、以下の成果を得た。1.表面放射赤色分布ブラッグ反射型レーザGaInP量子井戸導波路構造基板を用い、微小流路照射に適した出力光が得られるシンプルな構成の表面放射赤色分布ブラッグ反射型レーザを設計・作製した。量子井戸選択的無秩序化により受動導波路吸収損失を低減するとともに、半導体微細加工技術により周期0.2μmの曲線表面グレーティングを作製した。CW駆動によりしきい値28mA、波長654nm(サイドモード抑圧比36dB)で単一モード発振し、微小流路照射に適した表面放射光が得られた。2.微小流路マイクロチップガラス基板上に厚膜フォトレジストを用いて微小流路の型を形成した。これに透明で平滑面に自己吸着性のあるPDMS(シリコーンゴムの一種)を流し込んで硬化させ、型からはがした後、透明シートと貼り合わせて微小流路マイクロチップを作成した。これに6μm径マイクロビーズの懸濁液を流したところ、液漏れすることなく送液することに成功した。3.マイクロビーズ通過検出実験作製した表面放射赤色分布ブラッグ反射型レーザ、微小流路マイクロチップ、フォトダイオードを組み合わせ、微小流路にマイクロビーズ懸濁液を流してバイオ粒子検出の模擬実験を行った。レーザをCW駆動させ、レーザからの表面放射光を微小流路に照射し、フォトダイオードで受光した。マイクロビーズがレーザ光を遮ることによるフォトダイオード光電流の減少が観測され、単一マイクロビーズの通過検出に成功した。
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すべて 雑誌論文 (2件)
Tech.Digest Int'l Conf.Quantum Electron, and Pacific Rim Conf.Lasers and Electro-Optics 2005 (IQEC/CLEO-PR 2005) CWAB3-P19
ページ: 832-833
Tech.Digest of Microoptics Conference (MOC'05) L5
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