研究課題
本研究は、2次元微小共振器半導体レーザにおいて、共振器の形や電極の形、さらに外部注入光を利用して、発振モードを制御することにより、半導体レーザの多機能化を図ることを目的とする。具体的には、以下の3点について検討を行う。(1)2つの曲面ミラーと2つの側面ミラーでレーザ共振器が構成される微小共振器半導体レーザの発振モードを理論と実験の両面から明らかにする。(2)安定な出力ビームが得られる共振器と電極の形状を明らかにする。(3)外部から光を注入することにより、注入同期現象を利用したモード制御の可能性を検討する。本年度は、(1)と(2)の課題に取り組み、以下に示す成果を得た。1.発振モードの調査共振器のパラメータや電極の形が異なる微小共振器半導体レーザに対して、発振特性を評価すると共に、拡張Fox-Liモード計算法を用いて共振器の固有モードを解析した。その結果、光線の周期軌道が幾何学的に安定になる共振器においては、それぞれの周期軌道に沿ってビームが伝搬する発振モードが現れることを明らかにした。さらに、これらの発振モードを電極の形により制御できることを明らかにした。一方、光線の周期軌道が不安定になる共振器においては、不安定周期軌道に沿ってビームが局在する特殊な発振モードが現れることを明らかにした。さらに、このような不安定共振器における光線と固有モードの対応関係を簡単な方程式で表した。2 安定な出力ビームを得るための調査安定な出力ビームが得られる共振器形状を検討した。共振器長600μm、曲面ミラーの半径300μm、共振器の幅60μmのInGaAsP系歪MQW構造の半導体レーザにおいて、曲面ミラーの幅を40μmまで狭めた構造を用いることにより、高次モードの発振が抑えられ、単峰性の出力ビームが得られた。さらに、2電極構造を採用することにより、出力ビームのスイッチ機能を実現した。
すべて 2005 2004
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2005 CLEO/QELS Technical digest (CD-ROM)(5月発表予定)
ページ: CMFF6
レーザ学会学術講演会第25回年次大会講演予稿集
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第52回応用物理学関係連合講演会講演予稿集 No.3
ページ: 1353
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IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics Vol.10,No.5
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2004 CLEO/IQEC Technical digest (CD-ROM)
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