観測不可能なプリペイメント・コスト過程に基づく住宅ローン担保証券(MBS)の分析については、漸近的無裁定による価格付け方法の議論を加えて、国際会議で2件の報告を行った。 その結果を正田智昭氏との共著論文 Analyses of Mortgage-Backed Securities Based on Unobservable Prepayment Cost Processesにまとめて投稿し、掲載決定となった(発行年等は未定)。 また、上記論文の理論的部分をまとめたものが、国際会議の(査読付き)Proceedingsに掲載された。 もう一つの課題である効用最大化問題に基づくプリペイメント分析では、最適停止問題とインパルス制御の混合問題として定式化を行った。本問題に対するベルマン原理を証明し、それをもとに導出される擬変分不等式(QVI)と最適化問題の解の関係を示すverification theoremもある仮定の下で証明した。 この結果は、今年度中に川口宗紀氏と共著で株式会杜三菱UFJトラスト投資工学研究所のジャーナルに査読無し論文として掲載される予定である。
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