| 研究概要 |
今年度はシミュレーションモデルの検討と基礎的研究に従事した.
・シミュレータに加える戦略の検討のために,研究代表者(小山)が研究協力者として参加しているU-Martプロジェクトの既存応募エージェントの戦略を分類した(この結果は京都大学で開催されたAESCS2004で発表され,SpringerのLecture Noteとして掲載されることが決定している.)
・出口研究室で開発したエージェントシミュレーション言語SOARSを用いて,市場モデルを構築した.モデルでは1)市場に参加しているエージェントの構成によって統計的指標(ある期間における価格平均と分散)が同じでも視覚的に明らかなレベルで価格推移のグラフが全く異なること,2)市場で大量購入を行う場合,市場の価格推移トレンドに影響が出ること,を示した(この結果は済州島(韓国)で開催されたAIS2004で発表され,SpringerのLecture Noteとして掲載されることが決定している.)
・同じくSOARを用いたネットワーク実験環境をテストした.SOARSとJSF(Java Server Face)を用いて繰り返し社会的ジレンマゲームの応用モデルである「環境マネジメントゲーム」を実装した(この成果は京都大学で開催されたC5(The Third International Conference on Creating, Connecting and Collaborating through Computing)で発表され,IEEEのComputer Society Pressで掲載されることが決定している).
次年度はこれらの要素技術を統合して,マシンエージェントと人間の混合環境での実験を構築・実施する予定である.
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