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2005 年度 実績報告書

最適停止問題における複合評価系とその数理ファイナンスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 16710117
研究機関長崎大学

研究代表者

津留崎 和義  長崎大学, 経済学部, 助教授 (50336145)

キーワード最適停止問題 / 複合評価系 / 動的計画法 / 不変埋没原理 / マルコフ過程 / 2項過程モデル / アメリカン・オプション
研究概要

近年、天候デリバティブに代表されるように、評価の複雑なオプションが数多くつくられている。その一方、これらのオプション・プライシングに関する理論的研究は十分になされているとは言い難い状況にある。
今年度の研究実績として、最適停止問題の目的関数として閾値確率を導入し、これに対し動的計画法、および不変埋没原理を適用し、その最適解を構築することに成功した。一般に、アメリカン・オプションの基礎モデルは二項過程モデルとして表現され、これは最適停止問題として帰着されることが知られている。この分野の理論的研究は、その評価系として単一評価系、とりわけ加法型評価を取り扱ったものがほとんどであり、近年では目新しい成果を得られていない状況にある。
最適停止問題に対する代表的な解法として動的計画法が用いられている。これまでの動的計画法の理論においては、政策のマルコフ性が条件としてとらえられてきた(すなわち、マルコフ性策が仮定されてきた)が、本研究で取り扱う問題においては、これが成立しない。そこで、不変埋没原理を適用し、本来の状態空間を拡大することにより、政策のマルコフ性をもつ新たなマルコフプロセスを生成し、これに対し、動的計画法によって解を導出し、ここで得られた解から本来の解を再構築した。今回の研究成果は、動的計画法の理論的限界に関する既成事実を打ち破るものであり、今後の動的計画法の応用可能性を飛躍的に増大したと言っても過言ではない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Optimal Stopping under Threshold Probability -Simple Criteria--2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuyoshi Tsurusaki
    • 雑誌名

      17th Triennial Conference of the International Federation of Operational Research Societies

      ページ: 50

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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