研究課題
大阪府立大学の森直樹講師と協力し、Tickデータや板情報の収集や閲覧方法の開発などを行った。収集したそれらのデータは、現在分析中であり来年度中に国際会議や国際ジャーナルに投稿する予定となっている。また、森講師と共に収集したデータの可視化プログラムを開発した。これは大阪TLDによる特許申請を認められ、現在準備中である。市場に流動性を与えるマーケット・メーカーの研究を行った。自分のポジションに従ってビット・アスクスプレッドを調整するモデルを作成した。人工先物市場U-Martシステムを用いたエージェント・ベースド・シミュレーションによる分析を行った結果、価格変動がブラウン型の場合はスプレッドを固定したタイプのマーケット・メーカー・エージェントも、ポジション調整を行うタイプも安定的な収益が得られるものの、GARCHタイプではポジション調整型のみが利益を確保できるという結果が得られた。これらの結果は進化経済学会で報告すると共に、現在、国際会議に投稿している。また、人工先物市場U-Martシステムを利用して、マシン・エージェントとヒューマン・エージェントが混在する市場での取引行動を調べた。またヒューマン・エージェントが注文数量が時間と共に他人の注文情報を知っている場合と、知らない場合とでどのような行動変化をするのか、特に約定率にどのような影響を与えるかを調べた。
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進化経済学会予稿集 2006年版
Agent-Based Simulation -from Modeling Methodologies to Real World Applications- (Terano, T., Kita, H., Arai, K., Deguchi, H. edits.) (Springer-Verlag Tokyo)
ページ: 82-88