研究課題
P2Pによる国際電子商取引システムを開発するために、開始年である本年度は国際電子商取引のビジネスプロセスモデリングとP2P技術の動向調査を行った。国際電子商取引のビジネスプロセスについては、売り手と買い手をインターネットで結ぶ従来の電子商取引のプロセスに加えて、貿易手続・船舶輸送・貿易保険・海外送金などのビジネスプロセスを分析しモデリングを行った。さらにこれらのビジネスプロセスより国際電子商取引に必要なデータベースを設計し、Webアプリケーションによる国際電子商取引のデモシステムを開発した。現状UML(Unified Modeling Language)による記述を行っているが、次年度はビジネスプロセス管理(BPM : Business Process Management)を表記できるBPMN(Business Process Modeling Notation)による記述を行う予定である。これらの成果は次年度学会に発表予定である。P2P技術の動向調査については、予算計上したサーバとルータと既設のパーソナルコンピュータで研究室内にLANを構築し、JXTAプロトコルによるIM(Instant Messenger)を構築した。さらに形態素解析より自然言語でさきのデータベースにアクセスできるWebサービスを構築した。これらを組み合わせることにより、ユーザは自然言語で商品や船便などについて問い合わせることができるIMクーロンのプロトタイプを開発した。現在、処理速度や語彙についての性能を試験中である。次年度は実際のビジネスプロセスを実装したIMクーロンを開発し、実証実験に向けた準備を行う予定である。
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The Sixth International Conference on Electronic Commerce (ICEC04). Delft.The Netherlands. 25-27 October. 2004. ACM協賛 CD-ROM発行(Management Session)