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2005 年度 実績報告書

十字架型DNAを利用した安全な遺伝子治療ベクターの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16710148
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

稲垣 秀人  藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 助手 (70308849)

キーワードパリンドローム / 遺伝子導入
研究概要

昨年度より引き続き、ATに富んだパリンドローム配列(PATRR)を介した転座を培養細胞中で再現する実験を行っている.転座には1)切断、2)結合の二つの反応が必要で、これらには非相同末端結合(NHEJ)と呼ばれる既知のDNA修復機構が関わっていることが推察された。そこでNHEJに関与する遺伝子を破壊した細胞株が豊富なニワトリB細胞由来DT40を用い、プラスミドにPATRRを組み込んだべクターを作製して導入してみた。その結果、DT40細胞では野生型、その他のNHEJ欠損株を含みPATRRの部位ではほとんど切断されなかった。しかしながらそこにSNM1C遺伝子を強制発現させた細胞株ではPATRRの中心付近、すなわちへアピン構造の先端部位で切断され、その後お互い二つの分子が繋ぎ直されたものがPCRにて検出された。この分子はヒトのt(11;22)に非常に類似したものであったことから、この系でヒトの転座を模倣することができたと判断した。この結果から、ヒトの転座を引き起こすにはへアピンを切断する酵素が必要であることが推察された。ヒトの転座は培養細胞では検出されないが、これらの酵素を強制発現させることで転座を誘発することが出来る可能性が考えられ、制御可能な安全な遺伝子導入の可能性を示唆した。以上の成果は第28回日本分子生物学会年会にて発表し、また現在論文を執筆中である。なお昨年度の成果は論文としてすでに発表してある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Palindromic AT-rich Repeat in the NF1 gene is hypervariable in humans and evolutionarily conserved in primates2005

    • 著者名/発表者名
      Inagaki, H. et al.
    • 雑誌名

      Human mutation 26・4

      ページ: 332-342

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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