研究概要 |
本研究の課題は、性別職域分離の視点から、先進諸外国の女性労働政策を検討することである。とくに性別職域分離をめぐって異なる政策をもつアメリカとスウェーデンをとりあげ、両国の性別職域分離の実態および法制度を調べることを目的とする。 2004年度は、8月までイギリスのLondon School of Economicsに留学していたため、この期間は、ヨーロッパの女性労働政策に関する資料を収集するとともに、イギリス国内の自動車産業、航空業、運輸業の企業および労働組合に性別職域分離の実態についてヒアリング調査をおこなった。 留学から帰国後、3回(2004年9月、2004年12月〜2005年1月、2005年2月)にわたり渡米し、アメリカの女性労働政策に関する資料収集をおこなった。訪問先は、本研究に関連する文献と政府刊行資料の両方が入手可能なハーバード大学の各種図書館(Widener Library, Lamond Library, Law School Libraryなど)が主となった。その他、アメリカの労働組合のナショナルセンターであるAFL-CIOのジョージ・ミーニー記念公文書館、ワシントンにある男女雇用機会均等委員会、スタンフォード大学のフーバー研究所などを訪ね、労働組合、政府の女性労働政策に関する資料を集めた。当初の計画では、資料収集などの下準備をおこなった後に、実態調査を実施する予定であったが、今年度はそこまで及ばなかった。
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