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2005 年度 実績報告書

アイデンティティの可視性とその自己決定可能性をめぐる文化分析と理論構築

研究課題

研究課題/領域番号 16710183
研究機関中央大学

研究代表者

清水 晶子  中央大学, 経済学部, 講師 (40361589)

キーワードジェンダー理論 / クィア理論 / 身体論 / アイデンティティ / 国際情報交換 / 東 / 東南アジア
研究概要

1.クィア日本女性についてのパネル組織および学会発表(_1st International Conference of Asian Queer Studies_)
<発表内容>ドキュメンタリー『新宿ボーイズ』を参照し、日本語一人称代名詞の使用によるジェンダー・パフォーマンスの戦略を分析する。とりわけ、女性が特定の「女性一人称代名詞」を採用することで、逆説的に規範かく乱的な効果を生み出しうることに、注目する。「女性性」の意図的・再帰的な採用はここ数年の日本で女性の自己表象において頻繁に行われており、非規範的なジェンダーの可能性を開くクィアな試みとして理解しうる。
<フィードバック>平成16年のロンドン学会に引き続き、本学会でも、英米を中心にしたジェンダー・クィア理論をアジア各地の実践や理論化においてどのように利用・批判・再構築していくのかが、重要な論点の一つであった。その意味でも、英語圏のクィア・スタディーズでは専ら研究や調査の対象であった「日本の女性」がまとまって調査・分析の主体として報告を行った本パネルは、アジア圏クィア・スタディーズの展開に重要な役割を果たすものとして、好意的な反響を呼んだ。
2.アジア・クィア学会の日本での開催に向けた意見交換
上記1.の学会を引き継ぐクィア学会を数年後に日本で開催すべく、国内の研究者を結ぶ準備ネットワークの立ち上げを行う。同時に、東アジア各地の研究者とも意見交換を続け、これ通じて、平成18年度カルチュラル・スタディーズの国際学会で台湾および香港の研究者とともにパネル発表を行うことを決定。
3.アイデンティティの統一性に矛盾を持ち込む戦略についての理論的考察
上記学会発表の結果も踏まえ、アイデンティティの意図的・再帰的な採用に関してリュス・イリガライのミミクリー論を中心にした理論的考察をおこなう。この論考は平成18年度大学紀要に発表(原稿提出済)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Mimicry and Performativity : from Irigaray to Derrida2006

    • 著者名/発表者名
      清水晶子
    • 雑誌名

      中央大学人文研紀要(2006年度) 56号(印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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