平成16年度から、植民地期ペルーにおける千年王国思想・運動研究の一環として、「タキ・オンコイ関連史料集」を翻訳、分析してきた。Luis Millonesの編集したEl Retomo de las huacas :EstudiosyDocumentos del siglo XVI(Tarea、1990)を基本資料とする「タキ・オンコイ関連史料集」を作成し、基本資料の西文→和文翻訳とデータ化、分析作業を行った(平成17年度は育児休暇のため研究中断)。平成18年度は完訳したこれらの資料についての分析と研究発表(日本ラテンアメリカ学会中部日本部会、於愛知県立大学、平成19年4月6日)を行った。さらに研究報告書I(中間報告書)を作成し、翻訳と関連論文を発表した。内容は以下の通り。 1.研究概要報告 谷口智子 〔翻訳史料紹介〕 「タキ・オンコイ関連史料集」 (監修・翻訳)谷口智子・達山和加子 2.「『ワカの復活』解脱および序文」 ルイス・ミリオネス 3.「歴史上の人物と書類に関する前置き文」 ペドロ。グイボヴィッチ・ペレス 4.「業務報告(ワマンガにて、1569年)」 クリストバル・デ・アルボルノス 5.「業務報告(ワマンガにて、1570年)」 クリストバル・デ・アルボルノス 〔研究・調査報告〕 6.「タキ。オンコイ、憑依、民俗芸能」 谷口智子 7.「コロニアリズムと身体のシンポリズム -インカリ神話と日本幕末期の政治神話の比較研究-」 久保田将之 8.「千年王国と自死」 久保田将之
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