1)「ローマ賞大賞」選抜プロセスの変遷を明らかにするための文献作業を進めた。まず、19世紀定期刊行文書(週間・月刊等の音楽雑誌類)における記述調査のため、「Le Menestrel」のリプリント版を購入し、読解作業を進めた。また、関西学院大学図書館所蔵の3資料、および神戸大学図書館所蔵の2資料を調査閲覧した。 2)フランス音楽史の研究者と面談し専門的見地からの洞察を得た。 3)19世紀においてはローマ賞が先駆的制度となった「作曲コンクール」について、ローマ賞成立以降の設置傾向を、フランス、ドイツ、ならびにイタリアに関して予備調査を進めた。 4)ただし、本年度開始時に予定した現地調査(ローマおよびフランス国立文書館での公文書調査については、受け入れ先各機関の資料移転作業(メディチ荘)と治安悪化(パリ市内)のため、今年度は実施を見合わせ、次年度の課題とした。
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