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2004 年度 実績報告書

現代中国語の空間表現についての研究:日本語・英語との対照を視野に入れて

研究課題

研究課題/領域番号 16720085
研究機関名古屋大学

研究代表者

丸尾 誠  名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (10303588)

キーワード中国語文法 / 移動動詞 / 空間表現
研究概要

本研究は現代中国語の移動動詞の用法分析を中心に据えた中国語における「空間表現」について、より包括的かつ合理的な解釈を目指したものであり、その成果は以下の2本の論文としてまとめた。
論文『"在+L+V"和"V+在+L"両種句式所表示的存在語義』(Vは動詞、Lは場所を表す語句。中国語で執筆。査読付き)(掲載誌名は11の欄参照)は両形式の成立の可否および意味の異同を生み出す要因に、移動・存在義を媒介とした意味解釈が如何に関わっているのかについて、Vの表す「静態義」「動態義」という概念を援用しつつ、アスペクト的な観点を交えて考察したものである。そして動詞のもつ意味特徴の1つである「方向性」の有無に基づく「動態的存在」(状態変化)および「静態的存在」(状態)という存在義を媒介として、両形式による表現が可能となっていることを述べた。
また本研究課題を進めるに当たって日本語・英語との対照という点を考慮した場合、中国語では統語的な制約から補語の部分に(日本語・英語などでは現れない)主体との位置関係を反映した方向動詞"来"および"去"が多用されることが挙げられ(例:拿出来[取り出す])、そこでは如何に視点を導入するかということが問題となる。さらにこれらが位置変化を伴う移動のみならず、状態変化的な現象を表すのにも用いられるため(例:凹下去[へこむ])、両者の明確な差異を見出すことが往々にして困難となっている。論文『中国語の方向補語"来/去"の表す意味について』(掲載誌名は11の欄参照)では「移動的なもの・非移動的なもの」という観点から、方向補語"来/去"が表す意味について考察した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] "在+L+V"和"V+在+L"両種句式所表示的存在語義2005

    • 著者名/発表者名
      丸尾 誠
    • 雑誌名

      中国語教育 第3号(印刷中)

  • [雑誌論文] 中国語の方向補語"来/去"の表す意味について2005

    • 著者名/発表者名
      丸尾 誠
    • 雑誌名

      大東文化大学 20周年記念現代中国語文法研究論集 (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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