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本研究は広告資料の収集、データベース化と、その広告資料に使われている言語表現の分析を行うものである。ここでいう広告資料とは、新聞や雑誌の広告、新聞の折り込み公告、ポスター、パンフレット、電車の吊り広告、看板等、広い範囲のものを指している。これらは一般に、作られては消えていく運命にあり、それを研究資料として保存し、活用するのが本研究の目的である。そこで今年度は次のような作業を行った。
1.広告資料の収集(採集、録画、撮影等)
(1)地下鉄の吊り広告、ステッカー、駅のポスター(2)新聞の折り込み公告、新聞広告(3)テレビのCM、(4)街のポスターやパンフレット、看板(5)中国・台湾における広告資料の収集
2.広告資料のデータベース化
(1)スキャナーによる資料の読み取り(2)スキャナーで読み取った資料の分類・整理
3.広告表現の分析
格助詞に特徴的な使い方をするものを集め、その表現機能を分析している。
上記1と2に関しては、名古屋市交通局協力会の協力を受け、多くの吊り広告を収集し、データとして登録しているところである。試みに日本語教育の授業で学生に見せて使ってみたところ、視覚的映像で日本語を覚えられるため、記憶に残りやすいと好評であった。今後はさらにこれを学術的に分析し、論文としてまとめていく。また3に関しては、広告を使った認知的な実験をしている段階である。広告の映像と広告に書かれている日本語の表現がどのようにリンクしているのかを分析しており、次年度に論文としてまとめる予定である。
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