研究概要 |
平成16年度は文献調査を進めることを中心に,高等学校における英語科経営の実態に関する資料を収集することを目的とした。 1.文献調査に基づく英語科教員の資質・力量向上および英語科経営に関する理論的枠組の構築 (1)英語科教員の成長や実践の認知的発達に関する文献調査を通して英語教員の資質・力量向上に関する基礎的枠組みの構築を目指した。実験的に模擬校内研修を実施し,言葉を通した対話を通して参加者の認知的枠組がどのように変化していくのかを確認した。 (2)組織経営論や教科経営に関する最新の文献を読み,過去に構築した英語科組織とその経営に関する理論的枠組みを補強した。具体的には,英語科経営の枠組とアクション・リサーチの関連を明らかにし,その具体的な手段として校内研修を提案した。そして,同成果を全国英語教育学会(平成16年8月)の自由研究発表会において口頭発表した。 (3)質的調査手法に関する文献を概観し適切な調査枠組みと手法を選定することに関しては,上記(1)の模擬校内研修を通して校内研修時の言語データの記録手法を確認した。 2.高等学校の英語科経営の実態に関する資料の収集 (1)特にSELHi(スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール)の指定を受けた高等学校を訪問し,英語科組織において作成された英語教育の目標やカリキュラム等に関する情報を収集した。 (2)同時に,英語科教員に対するインタビューや授業観察を通して,英語科を経営していく上での問題点などの情報を収集した。 (3)次年度の資料分析作業のためにインタビューデータをまとめるなど,資料の整理を行った。
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