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2005 年度 実績報告書

カタカナ語が英語教育にもたらす課題と展望-コミュニケーション能力育成の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 16720136
研究機関早稲田大学

研究代表者

内田 恵美  早稲田大学, 政治経済学術院, 助教授 (00350405)

キーワードカタカナ / カタカナ英語 / 英語教育 / コミュニケーション
研究概要

2004-5年度は日本人大学生98名にカタカナ英語が英語教育に及ぼす役割についての意識調査を行った。カタカナ英語は英語教育に及ぼす影響を発音、意味の違いからマイナスに捉えている学生が大多数であるが、英単語の暗記を助ける、英語への苦手意識解消などのプラス面を意識している学生も少なくなかった。2005-6年度は彼らのこれらの意識と実際の言語運用の関連をみるべく、Writingにおけるカタカナ英語の影響を測定する実験を行った。2006年度はSpeakingを媒体とする実験を行うとともに、これらの分析調査を行い、論文執筆を完成させたい。
3月にはアメリカ、ジョージタウン大学の社会言語学の学会GURT'6に参加した。消滅危機に晒されている言語と言語の多様性がテーマだった。小言語が大言語にとって変わる状況を「仕方がない」と切り捨てるのではなく、言語は民族のアイデンテイテイであり、歴史であり、文化であるとの観点から、いかに存続を助けるかをさまざまな言語の例を通して報告しており、興味深かった。日本でもアイヌ語や琉球語の危機が心配されるが、英語起源の外来語による日本語の変化もまた、大和ことば、中国語起源のことばを淘汰する危険性を指摘されることがしばしばである。カタカナ英語の教育上意義も「美しい日本語」を守る立場から否定されることが多い。消滅危機に晒されている言語の問題と生きた言語の変化の問題は別の観点から論じられるべきであるが、マクロ社会言語学的な視点から今後のカタカナ英語のあり方を論議していく必要が高まっているように思われる。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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