研究初年度は、調査を実施するに当たっての、設備を整えることに焦点を当て、必要となる物品購入を行った。その際には、現状の音声録音において便利であるとされるポータブルICレコーダーを購入した。これを用いることで、高い音質をコンパクトフラッシュに大量に記憶することが可能になった。さらには、コンピュータとの接続も容易で、音声分析ソフト『Sugi Speech Analyzer』による分析を行うことが容易となった。その他、調査を実施するに当たって必要となる印刷用紙やカードといった物品を購入した。 本研究費の基礎となっているのは、拙博士論文である。助成を受ける直前に、その一部を論文化し投稿していた(タイトルは、"Realisation of illocutionary forces through English intonation by Japanese EFL Speakers")。投稿先はProspect : An Australian Journal of TESOLであり、2004年12月発行のものに掲載された。しかしながら、論文投稿時は研究費の助成を受けていない状態であったので、研究番号を付していない。とは言え、平成16年度に、編集者や査読者とのやり取りを行い、掲載論文の改訂・修正作業に多くの時間を割いた。 正確に言えば、本研究課題とは関係が無いものとなりそうであるが、本研究課題において、拙博士論文は調査の基盤となっており、その枠組みを用いて調査を行ったものは、平成17年度以降実施される調査において非常に重要な示唆を含んでいる。 平成17年度4月現在は、調査を実施すべく調査協力者を募りスケジュールを調整しており、4月下旬より第1回の調査を行う予定である。
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