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2005 年度 実績報告書

日系アメリカ人立ち退き・収容をめぐる第2次世界大戦時の日米プロパガンダ戦争

研究課題

研究課題/領域番号 16720179
研究機関文教大学

研究代表者

水野 剛也  文教大学, 情報学部, 講師 (90348201)

キーワード日系アメリカ人 / 日系人 / 立ち退き・収容 / 第2次世界大戦 / プロパガンダ / 情報操作 / ジャーナリズム / マスメディア
研究概要

3年計画の2年目にあたる平成17年度は、これまでつづけてきた先行研究の渉猟をなお継続すると同時に、第2次世界大戦中に日本が発信した対米プロパガンダ放送のなかでとくに日系アメリカ人の強制立ち退き・収容について触れたものについて、その内容の質的分析に着手した。
以上の活動により、思いのほか早く、かつ充実した研究成果をあげることができた。第1に、日本の対米プロパガンダを強く意識していたアメリカ政府の宣伝機関が、アメリカ国内で発行されていた日系人新聞をいかに利用していたかについて論文をまとめることができた。この論文は、アメリカのジャーナリズム研究ではもっとも権威があり、かつ審査がきびしいとされる学会誌『Journalism & Mass Communication Quarterly』に掲載することができた。
第2に、本研究で得た知見と博士論文を合体させることで、初の単行本(『日系アメリカ人強制収容とジャーナリズム』)を刊行することができた。本書では随所で日米のプロパガンダ戦について触れているが、そのほとんどは本研究によって得たものである。3年計画の2年目で早くも著書を刊行することができたのは望外である。なお、この著書は第14回アメリカ研究図書出版助成(財団法人アメリカ研究振興会)を受けている。
ただ、計画どおりに進まなかった点もある。計画では、夏に国務省など連邦政府機関の史料を収集するはずであった。しかし、上記の研究成果を出すことに予想外の時間をとられ、断念せざるを得なかった。今後は、日本の対米プロパガンダが実際にアメリカ政府の日系アメリカ人政策にいかなる影響を及ぼしていたのかについて研究を進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Federal Government Uses of the Japanese-Language Press from Pearl Harbor to Mass Incarceration2005

    • 著者名/発表者名
      Takeya Mizuno
    • 雑誌名

      Journalism & Mass Communication Quarterly 82・1

      ページ: 148-166

  • [雑誌論文] 書評 白水繁彦、『エスニック・メディア研究 越境・多文化・アイデンティティ』(明石書店、2004年)2005

    • 著者名/発表者名
      水野 剛也
    • 雑誌名

      移民研究年報 11

      ページ: 137-140

  • [図書] 日系アメリカ人強制収容とジャーナリズム リベラル派雑誌と日本語新聞の第二次世界大戦2005

    • 著者名/発表者名
      水野 剛也
    • 総ページ数
      420
    • 出版者
      春風社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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