研究概要 |
平成17年度は,平成16年度に行った予備調査によって決定した調査村を対象として,本格的な現地調査を実施し,以下のような成果を得た。現地調査の期間は,2005年8月5日〜8月26日(22日間)と2006年2月26日〜3月9日(12日間)である。 1 属地データの入手・整理 調査対象村を管轄する行政村の人民委員会(日本の村役場に相当)の行政資料などの土地交換に関する公的資料,農業合作社の土地台帳など 2 属人データの入手・整理 全世帯を対象とした調査票方式による聞き取り調査(事前にトレーニングを行ったベトナム人の調査アシスタントと協力)を実施し,世帯ごとの,農地所有(分散)の現状や,作付体系・品種,農薬散布の時期,労働交換,労働投下量,水利といった農業活動に関する情報,副業や出稼ぎといった農外活動に関する情報を得た。 3 対象村のベースマップの作成 GPSを利用して測量を行い,大縮尺のベースマップを作成した。 4 出稼ぎに関連した視察 対象村からの出稼ぎ者が多い,ベトナム中部にある中部高原を視察した(一部を『水牛の「落し物」』として報告した)。 なお,調査の過程で付随的に明らかになった,ベトナムにおける情報公開の進展について,「ベトナムにおける情報公開とその利用-ドイモイ下の農村研究を中心に-」としてまとめた。
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