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2004 年度 実績報告書

刑事手続における被疑者・被告人の身柄保全制度に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730035
研究機関大阪大学

研究代表者

松田 岳士  大阪大学, 法学研究科, 助教授 (70324738)

キーワード身柄保全 / 身柄拘束 / 勾留 / 逮捕 / イタリア刑事手続 / ギリシャ刑事手続
研究概要

研究一年目に当たる今年度は、イタリアおよびギリシャの刑事手続における身柄保全に関して、主として資料・情報の収集を行い、その資料の整理・解読を進めた。その一環として、平成16年12月21日から平成17年12月8日までイタリアおよびギリシャに出張し、両国の主要大学図書館において関連資料の複写等を行うと同時に、ボローニャ大学のイルミナーティ教授(刑事訴訟法)およびアテネ大学のキューピス助教授(刑事法)から、イタリアおよびギリシャにおける身柄保全をめぐる実務および理論状況に関する情報を入手した。とくに、ギリシャの制度については、これまで日本でもほとんど紹介されることがなかったが、他の西欧諸国の影響を受けて独自の身柄保全制度を導入するに至っていることが判明した。
アウトプット面では、日本刑法学会第82回大会における研究報告において、イタリア刑事手続の全体構造のなかでの身柄保全制度の位置づけを日本の制度と比較しながら紹介し、同制度導入の前提となる理論的検討の必要性を示した。同報告は、下に示すように、「刑法雑誌」上に公表されている。また、日本においては、身柄拘束の問題が被疑者取調べ問題と密接に関係するものとして論じられている関係上、イタリアの身柄保全制度を紹介・検討する前提として、被疑者取調べについても予め紹介しておく必要があると考えられるため、現在は、同制度に関する論文を執筆中である(来年度前半期には公表の予定である)。なお、イタリアの被疑者取調べに関しては、二度にわたって、日本弁護士会の「取調べ可視化実現委員会」の研究会で関する報告を行ってもいる。
いずれにせよ、イタリア・ギリシャ両国の身柄保全制度については日本ではこれまでほとんど紹介がなされておらず、また国内には資料も十分に存在しなかったこともあり、研究一年目の今年度は関連資料の収集と分析に専念せざるを得ず、いまだその具体的研究成果を公表できる状態には至っていないが、来年度の後半期には、その成果を論文にまとめて公表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 刑事手続における訴訟行為の再現可能性について2005

    • 著者名/発表者名
      松田 岳士
    • 雑誌名

      刑法雑誌 44巻2号

      ページ: 160-174

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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