本研究の目的は、a)地域別のマクロ労働統計を収集・整備し、b)特に雇用・失業情勢の年齢差に着目しながら、各地域の雇用・失業情勢悪化の要因を検証することにある。分析終了後には、希望者が利用できるよう、収集したマクロ労働統計を公開する。平成16年度は3年計画の1年目であり、主に労働統計の収集を実施した。 本研究で収集予定の統計は主に2種ある。1つは総務省統計局所蔵の『労働力調査』非掲載表であり、項目としては全国10地域別・年齢別の15歳以上人口、労働力人口、就業者数、雇用者数、失業者数、産業別就業者数などである。もう1つは各地方労働局所蔵の年齢別の求人数、求職者数、就職件数に関する数字である。これらの数字を収集することで、地域別・年齢別の労働市場の経年的変化を分析することが可能となる。 平成16年度は『労働力調査』非掲載表の複写、入力と、一部の地域労働局のデータの複写までを完了した。 『労働力調査』非掲載表に関しては、総務省統計局所蔵のマイクロフィッシュを利用して、1983年から2003年までの21年間について、全国10地域別・年齢別の主要系列について入力を完了した。平成17年度以降は、産業別就業者数など未入力の項目について入力を予定している。 各地方労働局の所蔵の数字に関しては東京、神奈川など一部の都道府県についてのみ収集を完了した。入力作業は平成17年度に引き続き実施される予定である。なお今回の研究でのデータ収集対象は関東地方の都道府県だが、過去に遡及して収集が難しいと予想される県があり、別途調査中である。 平成16年度は資料の収集・入力に重点を置いており、データを用いた分析等は平成17年度以降に実施予定である。
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