研究概要 |
本研究は,「社会的に最小の費用で実行可能な二酸化炭素と埋立処分量を削減する技術と規模の選択」を明らかにすることを目的にしている。そのため,初年度はまず,市町村や民間がおこなっている様々なリサイクル,廃棄物の処分についての費用体系,および,環境負荷についてデータ収集を行った。具体的には,1)規模の経済性,2)技術の選択,3)輸送手段,について環境負荷・費用調査を行った。産業連関表の部門に新たなリサイクル部門として,厨芥リサイクル,メタンガス発酵,たい肥化部門を作るために,1)北海道の道東の根釧農業試験場でバイオガス発電,堆肥化事業に関する収集形態および,費用,環境負荷に関するデータ収集,2)北海道滝川市の中空知衛生施設組合による堆肥化,バイオガス発電3)北海道札幌市の札幌リサイクルタウンの三造有機リサイクルによる事業系食品廃棄物の飼料化事業に関するデータ収集,4)横須賀市の家庭ごみに混入した生ごみバイオガス化研究事業の収集の投入,費用データなどの聞き取り調査を行った。 特に,静脈産業についてのデータは家畜のふん尿,あるいは,食品リサイクルの経済性に関するデータと物的データは不足しているので、地道に費用データ,物的データを収集する必要がある。こうしたデータ不足を解消するために,多くのリサイクル事業者を対象とした調査をおこなうことにより,動脈部門との連関体系を明らかにすることができる。
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