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2005 年度 実績報告書

企業の事業戦略・資金調達の分析と企業価値・信用リスクの統一的評価手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730163
研究機関一橋大学

研究代表者

本多 俊毅  一橋大学, 大学院・国際企業戦略研究科, 助教授 (70303063)

キーワード事業選択 / 資金調達 / 企業・事業評価 / 信用リスク / リアルオプション / エージェンシー問題 / M&A / バイアウト
研究概要

本研究では企業活動における事業選択と資金調達の意思決定を,企業の負債価値と株主資本価値を統合的なひとつのモデルの中で同時に評価する手法の開発を目標とし,企業の特徴がどのように企業の信用リスクと株価に反映するのかを検討してきた。
平成17年度は以下の3点を中心に分析を試みた.(1)事業選択と資金調達の意思決定問題を定式化し,オプションアプローチを利用してその解の特徴を分析する.(2)日米の公社債市場,信用リスク関連のデリバティブ市場について,学術文献の調査とデータ分析を行う.(3)企業再生などの局面では,関係者の間の利害対立が深刻化するため,関係者間の最適契約について検討する.
(1)については,割引キャッシュフロー法(DCF法)など,伝統的な企業評価手法とリアルオプションアプローチとの関係を整理し,両者の現実的な融合をめざして作業をすすめた.この成果は16年度の著作「企業価値評価と意思決定」の出版に加えて,17年度「コーポレートファイナンス入門」にまとめて出版することができた.(2)については,特に日本の信用リスク市場の分析に注力しようとしたが,本邦の社債や信用リスクデリバティブの市場からは十分なデータが入手できず,本研究との関係としては未だ十分な成果が得られていない.今後とも引き続き,調査を進めてゆきたい.(3)については,企業再生ファンド,バイアウトファンドへの聞き取り調査や,データ収集などを試みているが,こちらもデータ開示の問題に直面しており,理論的な帰結とデータ分析を両立するには至っていない.
18年度はデータ面での制約が少ない銀行や保険会社などの金融機関の資産側の意思決定に注目して,これまでに得られた理論的な結論の分析を進めたい.すでにその準備的な作業として,資産運用におけるプリンシパル・エージェント問題の調査を進め,論文にまとめた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 機関投資家の運用評価と報酬のあり方2006

    • 著者名/発表者名
      大橋和彦, 本多俊毅
    • 雑誌名

      証券アナリストジャーナル 44巻・1号

      ページ: 54-63

  • [図書] コーポレートファイナンス入門2005

    • 著者名/発表者名
      野間幹晴, 本多俊毅
    • 総ページ数
      179
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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