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2005 年度 実績報告書

プロフェショナルワーカーの組織化と管理上の問題

研究課題

研究課題/領域番号 16730201
研究機関日本大学

研究代表者

西脇 暢子  日本大学, 経済学部, 助教授 (50315743)

キーワードプロフェッショナル / 組織・人事管理 / ネットワーク
研究概要

今年度は大手会計監査法人の調査およびインタビューを通じて入手した5年分の時系列データを分析し、次の発見をした。
(1)大手監査法人内部では業務割当を通じて複数の非公式的に業務グループが形成されている。
(2)(1)で発見した業務グループはいずれもパートナーと呼ばれる部内のトップ層を中心に形成されているが、このどこに属するかによって中間層であるマネジャーの内部昇進に違いが生じている。
以上の発見は、プロフェッショナルは能力を武器に組織独立的に活動し、自由にキャリアを形成できるという従来のプロフェッショナル研究の主張を覆すものであり、プロフェッショナルのキャリア形成を議論する上で重要な意味をもつ。この発見から「プロフェッショナルはプロフェッショナルであるがゆえにむしろ組織独立的ではいられない。」という従来の主張と正反対の次のような主張を導き出すことができる。その理由は次のとおりである。プロフェッショナルは能力があるがために通常の組織従業員よりも多くの権限と責任を委譲されている。そのことが、職務の獲得、割当、遂行、結果に至る全プロセスでの自由度を高めることになり、職位上位者がパワーをもちやすい状況を生み出している。その結果、中間層以下のプロフェッショナルたちはどのメンバーの下につくか、誰のグループに属するかによって自らの活動内容やキャリアの方向性を決められることになってしまう。
次年度は、プロフェッショナルたちが形成する非公式グループの分析をすすめ、プロフェッショナルのキャリア形成や組織内管理のあり方について提言を行うことを目標とする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 大手監査法人における組織内ネットワークに関する考察2005

    • 著者名/発表者名
      西脇 暢子
    • 雑誌名

      経済集志 75巻1号

      ページ: 83-92

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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